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デッサンについてのコラム その29

芸術の秋といったシーズンですね~。

さて、今回は絵を「描く」ではなく「観る」ということを

お話してみようかと思います。

秋になると大規模な展覧会などが催され、今や空前の展覧会ブーム?

といった感じで、2時間待ちとか入場制限なんてものもあるらしいですね。

世界の歴史に残るような一流の絵画を生で鑑賞できるのはありがたいこと。

でも最近気になるのが、「イヤホンガイド」というもの

まったく個人的な意見ですが、イヤホンガイドで説明を受けながら絵を鑑賞

するということは、人間の能力からするとちょっと無理なんじゃないかと

思うわけです。

「絵は難解だから、説明してくれないと、取っ掛かりがない」

というニーズから出てきたのでしょう。

ガイドの音声の内容は歴史、時代背景、エピソード等の知識です。

絵に付随した事柄なのでその絵の良さではありません。

もし絵の良さを語っていたとしても、余計な先入観になってしまい

鑑賞の妨げになってしまうのでは?と私は思います。

誤解しないで欲しいのはイヤホンガイド(知識)が悪いわけではなく

鑑賞と学習は同時に出来ないということです。

なので、どうしてもガイドが欲しいという知識欲がある方は

面倒でも一周、サーっとでいいので「鑑賞モード」で絵を見て廻って

再度入り口まで戻って、今度はイヤホンガイドをつけて「知識モード」

で学習することをお奨めします。

私の教室の生徒さんの話で、絵を描くのは一向に解らないが

展覧会の絵の見方が変わって、その絵の良さが前より感じやすく

なったという話を沢山聞きます。

それは自分で絵を描くことで描いている側の感覚と共感しやすくなった

ということです。

デッサンを描く事で、絵を観る感度が上がるというオマケがついてきます。

今まですごいと思っていた絵がつまらなく感じたり、逆に意味が全然

解らなかった絵が急に魅力的に見えたりするかも知れません。

そういった価値観が変わるということは、恐ろしい感じもするのですが

とてもいいことだと私は思っています。

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by ekodaohashiya | 2018-10-15 10:14 | 絵のはなし